洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

「スーパーステーション」と「ビルボードTOP40」のかすかな思い出

洋楽情報番組「POP ベティハウス」を知ることにより念願の洋楽ファンとしての人生がスタートした私。
中学に入ってからは他にもそういう番組がチラホラ見受けられるようになった。


土曜の午後、やっていたのが「スーパーステーション」。
司会は今野雄二という人で、上品かつ穏やかな進行が好もしかった。


*冒頭で番組のスタジオ風景が見られる

Cava Cava - Brother Bright



ここで見たミュージックビデオ(以下MV)で一番覚えているのはマドンナ「Burning Up」。




Madonna - Burning Up [Official Music Video]



要チェックの新人みたいなかんじで紹介され、「マドンナ、って」となんかちょっと引いた記憶がある。
私の中ではマドンナ=映画「男はつらいよ」で寅さんが憧れる女性という連想しかなく、それが名前というのにすごい違和感があったのだ。

MVはマドンナが夜の道路の真ん中で寝そべったりしながら歌っていたりするもので、なんか気の強そうな女の人だな〜とか思った。
この道路の場面しか印象に残っていないが、実際ここしか流れなかったような気がする。
紹介の時にある程度だけ流れて次、というか...... 。

あと、「スーパーロック84」というロックフェスが行われるのに因んでかどうか忘れたが、出演するバンドのMVが同じ日に流れたことがあったように思う。
TVで見たアーティストと曲名を記していたノートに、ホワイトスネイク「ギブ・ミー・モア・タイム」、マイケル・シェンカー・グループ「ロック・ウィル・ネバー・ダイ」と書いたことを覚えているから。

画面に出ているテロップを書き写すのだが、前述のようにある程度流れたら次のMVに切り替わったり、おまけにそのテロップもずっと出ているわけではない。
するっと覚えられそうなものだったらいいが、私にはほとんどのアーティストやバンド名が初耳な上、曲名も長いとなると大変。
ホワイトスネイクというバンド名、曲名はまだ大丈夫だった。
問題はMSG(ちょっともう省略する)である。

「えーっと、マイケルシェンカー、グ、グループ!?グループって。仲良しグループ、みたいなノリ?あ、曲名はロック、ウィル...... あれ、何ダイだったっけ?」

バンド名と曲名、どっちも長すぎ。そして「グループ」に食いつきすぎ!
ま、単に私の記憶の容量がものすごく小さかったこともあるが。

書き写しに全精力を使い果たし、MVのことはあまり記憶にないだなんて。

悲しい。


なぜこのような思い出になるのかというと、我が家にビデオデッキがなかったから。
ちなみに、学校の人たちのお宅にはビデオデッキがあるというのが大多数の雰囲気だった。

当然、私も親に直訴した。
しかし、これまた当然のように却下された。

結果、私が高1の時にその素晴らしいものがやってくるまで、記憶との戦いは粛々と続くのである。


話が逸れてしまった。

さて、他に見ていたのは「ビルボードTOP40」。
たしか日曜の夜7時か8時ごろの放送だったはず。
こういうのって各地域によって曜日や時間帯は違うと思う。

VJは中村真理という人。
スキのなさそうなクールな声なのに親しみある面白いVJぶり。

まず、「ビルボード」という響きがもうかっこいい。
アメリカのチャートというだけでそういう反応をしてしまう年頃。

40位から紹介してくれるので知識も増えるしボリュームも嬉しい。
といってもダーっとMVがどんどんみたいな(擬音ばっかり)。

こちらで印象に残っているのはジャック・ワグナー「All I Need 」。




"All I Need" - Jack Wagner



「ジェネラル・ホスピタル」という人気ドラマに出ている俳優というのが当時の情報。
毎週順位を上げていくもMVはなし、というのがMV全盛の時代の中、逆に粋だった。
アルバムジャケットの写真だけ出て、だから余計にそのときに流れる曲が心に残った。
ラジオでエアチェックしたとき、曲を全部聴けたことに加えいい曲だな〜ということですごく感動したことを覚えている。

このビルボードTOP40、今も放送中だそう。すごい!


以上の番組は、私が見ることが出来た時間帯でのもの。
洋楽関連番組がそれらだけならよかったが、あるときから私は毎週、心の中のメラメラと燃え立つものを抑えつつ新聞TV欄下方にある文字を睨みつけるようになっていた。
びっくりするぐらい放送時間の長い、「MUSIC TV」という文字を。