洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

別バージョン (2)

思い出すことの続き。


*ライブバージョン

洋楽リスナーとして初心者だった頃。

まず先に知るのはスタジオ録音された曲(オリジナル)の方が多かったし、とにかくオリジナルを地道に聴いていくことこそが王道。

そんな基本思想(!?)の下、買い求めるのはもちろんオリジナルのみ。

当初はシングル盤を、その後LP盤(アルバム)に手を出すようになると、いつしか「ライブアルバム」なる存在を横目でチラチラ、うす〜く気にするように。
こういうのを聴くのが上級洋楽リスナーに近づくための次なるステップなんだろうな〜みたいな。


……そう思いつつ、私はその、「ライブ」というのがなんとなく苦手だった。

目当ての曲のシングルB面が何かの曲のライブバージョンだったときなど、なにやらハズレくじを引いたみたいな気持ちになってしまったり。

なんというか……まず、演奏の聴こえ方がいやだった。
その場にいて聴いているときのような反響音などで不明瞭なかんじ、というほどではないものの(これに関しては録音方法により違いはあるが)、とにかくスタジオ盤とは違う聴こえ方というのがなぜか許せなかった。

なおかつ会場のざわめき、拍手、歓声、あと、掛け合いなんかのライブならではの観客と一体化した空気感が好きではなかったのだ。

加えてオリジナルで知っている曲に関してはレコード通り演奏してくれない傾向(ボーカルの、ここぞ!というところでのフェイクとか)もモヤモヤしてしまって、ライブアルバムを敢えて購入するということはかなりのハードルの高さとなっていた。


(ライブ演奏を聴くのがイヤだという感覚……これはまずい……というか、おかしい?)


よくわからないが、このままでは一人前の洋楽リスナーへの道はきびしいのではないか?
とにかく、少しずつ慣れ(!)なくては──。


とまあ、自分勝手な焦燥感に脅かされながら、中2か中3頃からまずはラジオで気になるバンド、アーティストのコンサートの模様を収録した番組を見つけてエアチェックするように。
そうして、日々のBGMとして聴いていくうち、少しずつ良さを感じ取れるようになった(と、思い込もうとして歯を食いしばった時期もありつつ。何の苦行?)。


……と、いうことで以上は「聴く」のみの場合での話。

なんと、テレビの洋楽情報番組にて「見る」ライブとなると案外すんなり受け入れることが出来ていた(なんだそりゃ)。

おそらく、私が洋楽をラジオではなく、テレビ(ミュージックビデオ)でより親しんでいったから、かな?

う〜ん。関係あるような、ないような。

あ、でもやっぱり、知っている曲のライブバージョンは映像込みであってもちょっとイヤだったかも……(ややこしい奴だな〜!)。

で、その後。

高校生の頃にはもう、「聴くのみ」のライブバージョンも普通に楽しめていたように思う。
そして、晴れてライブアルバムをも購入するまでに成長。


が、しかし!(まだ何か?)。


同じ内容のライブアルバムとライブビデオがあったとき、どちらを取るかといえば私はビデオの方であると。

たとえアルバムの方と比べて多少、値が張っていようとも。
すべてはメンバーの姿を拝みたいミーハー精神、それこそが己の財布の紐を緩めていたのである。



……って、何の話してんだ!?



どうにも話が締まらないが、締まらないついでにもう少し。

スタジオ録音のオリジナルとライブ録音、いいとか悪いとか別にして結局どちらを先に聴いたかで自分にとっての別バージョンが決まってくる、というのもあった。

ライブから知った場合は、もうそのときのライブが自分の中でのオリジナルになってしまい、逆にオリジナルの方が別バージョン扱いに。

いや、あとになってオリジナルを聴くと、なんかおとなしいし物足りないって感想がどうしても……。

ま、まあ、そんなもんだといえばそうなのだが、ほんと、最後まで支離滅裂!



ということで、先にライブの方で知って好きになり、そのライブバージョン以外はオリジナルも含め、なんかピンとこない……という曲の中から2曲。
どちらも知った媒体はラジオ。


オジー・オズボーン「I Don't Know」

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パット・トラヴァースStevie

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次はテレビの洋楽情報番組でこのライブバージョンを知り、すでに聴いていたオリジナルよりいいなと思った珍しいパターン。
オリジナルにはないオープニング部分がギターをフィーチャーしたインスト曲のようで、短いながらもすごくカッコイイ。

エス「Owner Of A Lonely Heart」

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ということで、まだ続く模様。