洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

Dokken 「Burning Like A Flame」

アルバムは「Back For The Attack 」(1987年)。
タイトルがすごくかっこいい!とか思ったな〜。
で、この曲もかっこよくてミュージックビデオを見て更にテンションが上がった。




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私の好きなバンドの中に大体いつもドッケンがいた頃。
以下は当時のノートから。


1987年10月30日(金)

フライデイ ロックショウにて

☆ドッケンの「バーニング ライク ア フレイム」、ヤッタァ!ドッケンってすごい特長があるもんなっ!

 
──「フライデイ ロックショウ」というのは当時FM大阪で放送されていたラジオ番組のこと。

そうそう、この番組があったんだ。
過去記事でラジオ番組のことを書いたときはうっかり忘れていた。
ある時期、テレビで「MUSIC TV」を見ながらこの番組も聴いていた(せわしない奴)。

ちなみに……
毎週金曜日の深夜放送。
DJは女性で、メタルな番組内容とは真逆なかんじのかわいい声の人だったと。


そんなこんなで本題に戻る。

で!なにやら嬉し過ぎてドッケンのことをいっぱい書いていた。
以下、またまたノートより。



1988年1月2日(土)

*ドッケン コーナー*

12/27 MTVでドッケンの「バーニング ライク ア フレイム」をみたのを記念しまして、コーナーをつくったわけだ!

(ビデオかんそう)

~~ BURNING LIKE A FLAME ~~

が が が がっごいい〜〜っ!!
みんな消防士さんにっ。アニメーションがかわいくて鮮やかだった。おもしろいし。
それにしてもカッコいい消防士さん達だ….☆

(さて….)

DOKKENの4人が帰ってきた──実に喜ばしいことだ… で 今日Newビデオをみたわけだがみんなますますかっこよくなってたし活気に満ちあふれてるというか元気!っていうかそういうかんじだった。
余裕──ってふんいきかなあ〜 とにかくめちゃいいかんじだった。

(プレイ編)

ジョージのギターは天を切りさく勢いで一直線に突っ走っていて頭の中がすっきりして気持ちイイな〜♬
それでいて“心”が充分つめこまれているという… ギターの音の中をのぞいてみれば♡の形をしたジョージの心がとびはねる〜☆♬
ほんと、ドッケンという音楽の箱の中、あけてみたら♡がいっぱいつまっていそうだなっ。

ドンの声もなんか神様の声のような気がしてしまう(?)。
で、もちろんその2人のうらにはしっかりと土台を固めている土建やさんのおっちゃんがいる。
ジャ〜ン!ジェフ&ミックさんでおます….

まずミックのドラムサウンドが私は好きだっ。
BURRN!でイモドラマーってかかれてたけどなんでだよっ?と思うわい。
なんていうか… 全部イイんだ… 音全部が… おまけにたたき方も好きどすえ☆

そんでジェフ。
弾く音がドッケンのサウンド全てにまとわりつく(!)ってかんじでピッタリしてると思う。
合ってるっ!まさに支えてるってかんじだな。

というわけで…

【ドッケンが帰ってきてホンットにうれしい… ぐすぐす… (泣いてる)うえ〜ん うえ〜ん(うれしさのあまり号泣)DOKKEN は永久に不滅です。(どっかできいたことが…)】

(顔)

なんとゆーか〜… ドッケンはみんなイイ顔〜♬
なんやかんや言っても私は40%くらいはミーハーですなー(う〜ん;)

ジョージはふつうやけど後の3人は特に好きなんだ。
ジェフとミックは髪がきれい☆色もいいしサラサラフワフワでうらやましいわ。

ドンは何をやっても決まる☆ってかんじ、男らしいな〜と思ってしまう☆
ドンやミックにくらべてジェフはちょっと線がほそいけど美しい☆(汗)。
声も気にいりましたっ。

でもまあ、イイよな〜何やってもカッコイイから。
このこの〜!(ひじでつつくリアクション)。



──文中、「リアクション」と書いているがこの場合は「アクション」だろう。
あと、ノートではやたらいろんな星を書いていた(輝いてるのとか流れ星みたいなのとか)が面倒なのでここでは全部☆にした(どうでもいい情報)。

そして、ミーハー度の40%というのは……。 

自分はミーハーにあらずと思っていたけどやはり己の本心は偽れない。
顔が気に入っているということは事実だし、でもそこだけじゃないんだよというニュアンスも含めた上での40%というかんじだったのかな?

どういう心の状態でノートを書いていたのか今となってはあまり覚えていないことも多い。
だからこそ新鮮ではあるが。

ロディアスで繊細、憂いのある──。
それが私のドッケンへのイメージかつ、好きなところでもあった。
ただ、前作「Under Lock And Key」の、きれいにまとまり過ぎというかちょっと重みも足りない楽曲になんとなくモヤモヤしていた(とはいえ良曲揃いだが)のを引きずっていたせいもあり、この曲では思わぬプレゼントをもらったみたいに、それまで感じたことのなかった溌剌(はつらつ)としたものをも感じさせてくれて、モヤモヤも吹っ飛んでなんだかやけに嬉しかったのである。

アルバムのライナーノーツに載っていたメンバーの写真の箇所をコピーして、挟めるタイプの下敷きに入れていたりとかしたなー。

ま、どうあれミーハーだ、高校生の私!(今もな!)。

Pat Travers 「Snortin' Whiskey」

アルバム「Crush And Burn」(1980年)の中の1曲。

私が知ったのは高2のとき(88年)、当時見ていた洋楽情報番組「ピュアロック」(ハードロック/ヘヴィメタル系)にて。
何が流れるのかは事前にわからなかったので、いつでも録画出来るようスタンバイした上でいつも視聴していた。
パット・トラヴァースって全然知らないけど一応、録画しておこう、そんなかんじで。


……ちなみにこのとき録ったビデオ、今はない。DVDに移す前から。
どこへ旅立ったのだろう?
ということで全く詳細でない記憶を引き出してみる。


流れたのはライブ映像。

青いテカテカした生地のシャツを着ているギターボーカルの人がパット・トラヴァースか。
曲も歌も人も、なんか地味だな〜。
テカテカしたシャツは派手めなのに(関係ない)。
そんなパットとは対照的に、顔(表情)で弾くお手本みたいなギターの人(パット・スロール)の方が目を引くみたい──。


初見の感想はこんなかんじだったと思う。
しかし、翌日改めて鑑賞してみると不思議なことに味わいが違っていた。
地味というのではない。渋いのだ。
そしてそれは聴けば聴くほど痺れるように沁み込んでくる系だと、早々に確信したのである。




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イントロの斬り込むようなギターリフからしてもう間違いのないかっこよさ。
ミドルテンポのスモーキーなグルーヴ感がなんとも心地よい。

で、とにかくパットの声がいい。好きな声。
中低音で聴きやすく、男の色気を感じさせる声質だがそれだけに頼らず力強いボーカルスタイル。
歌いっ放すようなちょっとダーティな歌い方は硬派な魅力を放っている。

その歌に呼応するように絡むギター(パット・スロール?)。
そしてピーター“マーズ”コーリング&トミー・アルドリッジの後ノリうねるリズムセクション。 
 
ふくよかな音色のベースは2本のギターの合間で付かず離れず、絶妙の存在感。
リズムに吸いつくようなベースラインのみを耳で追うのもまたオツ。

ドラムのトミーは私が「ピュアロック」でこの曲のビデオを見た地点ではホワイトスネイクに在籍していて、その他での活動はよく知らなかったのもあり、私の中ではホワイトスネイクのドラムの人という認識。
見た目における叩き方に特徴のある人だなーという印象はあった。
狙い打つようなフィルイン、畳み掛けるツーバス連打が小気味よい。

それから二人の「パット」による、振り分けられたギターソロ。
前半の、パット・スロールの泣き叫ぶが如くスリリングなソロ、後半のパット・トラヴァースはそれを一旦堰き止めて……ここはカウベルの音も相まってほんとにかっこいい!一番好きな時間。
と、そこからまた放出するかのようなソロはもっと聴きたいというところを粋に切り上げるみたいに。



*LIVEはよりワイルド

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歳を取るにつれ、少しずつ曲に追いつく。
上手く言えないが、そんな気もする名曲である。

MTV : Music Television

アメリカに「MTV」という24時間ずっとミュージックビデオ(以下MV)を流すチャンネルがあるということは雑誌でちらっと読んで知っていた。
それが中1のときで、そういうのってなんかすごいカッコイイしうらやましいなーと思っていた。
そんなシステム、日本にはないしな……とか。

ただ、私が知らないだけで日本でもMTV:Music Television(以下MTV)という番組は84年に始まっていた。
アメリカのMTVスタジオから送られてくる映像素材を番組用に再編集し、独自のキャスターを置くというスタイルで(ウィキペディア参照)。


私がMTVを初めて見たのは中2のとき(85年)。
この地点では誰がキャスターだったのかも、放送は週1だったのか週2だったのかも覚えていない。

で、その頃はまだ基本的に母からの夜更かし禁止令がまかり通っていたこともあり、どうしても見たいときは母を拝み倒す必要があった。
その後、母もうるさく言わなくなってこういう番組を自己責任で(朝はちゃんと起きるとか)見るようになった頃に書いていたノートを調べてみると、「ヘヴィメタルマニア」というプログラムの中でヘヴィメタルTop20カウントダウンをトゥイステッド・シスターのボーカル、ディー・スナイダーが V Jでやっていたのを書き写したものがあった。

この当時は家にビデオデッキがなかったので、映像は無理でもせめて文章に残しておきたいという切実な思いがあり、結構こういうことをやっていたのだ。

まず、あらかじめ裏が白紙のチラシをたくさん用意しておく。
あとはひたすら必死に字幕を目で追いつつ、紙にそれを写し取っていく(殴り書き)。
字が汚すぎて判読不明になることも。

ノートには冒頭、こう書いていた。


1986年2月16日(日)

* VJ ディー・スナイダー*

2/9、MTVを見た。ほんだらディー・スナイダーがヘヴィメタルトップ20をやってくれとってん!
前半をかいたからなー。ぬけてるとこ、いっっっぱいやけど…!


──そんな抜けてるとこがいっぱいの前半、そして後半(3月15日(土)記)。
なんだろう。我ながらけなげである。
ちなみに「ほんだら」とは「そうしたら」という意味。

番組中、ディーが“ヘヴィメタル”クリスマスツリー(飾りがそれっぽい仕様)の説明などしているのでアメリカではクリスマスに放送されたのかも。
後半の途中からモーターヘッドレミーがスタジオに登場(ゲストとして)。
カウントダウンの合間にいくつかのバンドのインタビューというかコメントというか、ごく短いVTRも挟み込まれていた。

せっかくなのでそのときのTop20だけでも記しておこうかな。
でも、これも抜けてるけど!(あ゛〜)。


*Heavy Metal Top20

1: Motley Crue / Smokin' In The Boys Room

2: Kiss / Tears Are Falling

3: Ratt / You're In Love

4: Twisted Sister / We're Not Gonna Take It

5: Motley Crue / Looks That Kill

6: Motley Crue / Home Sweet Home

7: Judas Priest / You've Got Another Thing Comin'

8: Scorpions / Big City Nights

9: Dio / Rock 'n' Roll Children

10: Ratt / Lay It Down

11: Motley Crue / Too Young To fall In Love

12: Def Leppard / (何の曲か記述なし)

13: Ratt / Round And Round

14:Twisted Sister / I Wanna Rock

15: Motley Crue / Live Wire

16: Twisted Sister / Leader Of The Pack

17: Bon Jovi / In And Out Of Love

18: WASP / Blind In Texas

19: Dokken / Alone Again

20: Ozzy Osbourne / Bark At The Moon


さて、毎週見るようになったのは中3のときぐらいから。
たしか深夜0時台から、週2(土日)の放送だった。
キャスターはセーラとマイケル富岡
どっちがどの曜日だったか忘れたが、二人一緒の日とマイケルだけの日があったように思う。
 
セーラはモデル、DJ、女優などで有名だった人。
マイケル富岡のことは「ミュージックトマトJAPAN」という邦楽MVを流す番組のVJとして知っていた(そのときの表記は「マイキー富岡」)。

二人ともハーフで日本語トークの中でもアーティスト名や曲名の発音はネイティブ。
そんなキャスターぶりを尊敬の眼差しで見ていて、勉強になる〜、みたいな(でも速攻忘れる)。 

で、印象としてはセーラは親しみやすいさっぱりキャラ、マイケルは穏やかなお坊ちゃんというかんじ。
私には姉弟的なコンビに見えた。

しかし、番組の進行やコーナーなどあまり覚えていない。
とりあえず、また当時書いていたノートと昔録画したビデオを移したDVDの中からMTVに関するものを探してみる。

MTV Top20ビデオカウントダウン、New Adds(最新のビデオクリップをピックアップしてお届けするコーナー、と番組の中でマイケルが言っていた)。
リクエストのコーナー、MVの制作情報などを伝えるNew Video File(ニューヨークのMTVスタジオからのVTR)。
来日したアーティストへのインタビューやゲストVJの日があったり。

あと、懐かしい映像を紹介するクローゼットクラシックスというコーナーもあって私はそれを見るのがすごく好きだった。
知らないということは興味深く、新鮮である。
私の懐古趣味はこういったきっかけで始まったのだろう。

あ、番組後期には「One Night Stand」という、ある特定アーティストの来日公演に特別待遇で招待するみたいなイベントもあったな。
応募者の中から選ばれたファンはなんかすごい、いい思いをするっていう(雑な説明だなー)。


アポロ11号が打ち上げられ、月面着陸後に立てる旗にはMTVのロゴ、というオープニング映像&テーマ曲、番組の合間のバリエーション豊かなアイキャッチ。MTVのロゴ自体も外国!ってかんじ(なんだそれ)で好きだった。




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そして様々なバンド、アーティストによる、「Hi,I'm(We're)〜(名前). You're watching MTV music television」の定型セリフのあと、「Don't go away」とか「Stay tuned」とか言う短い映像はそれぞれの個性をさりげなく楽しめたものだった。

MTVは当時、音楽メディアの最先端というふうな認識だったし、とにかくこの番組で本場の空気みたいなものを少しでも感じられる、そんな感覚が一番嬉しかったように思うのである。

Eurythmics 「Sweet Dreams 」「Here Comes The Rain Again」*1984年の思い出*

この2曲を聴くと中学に入る直前のことがふわっと出てくる。

中学生になるということで心機一転、文房具類も一新しようと小学校を卒業してからの休みの間、文房具店などいそいそと物色行脚。

そのうちの一軒である、こじんまりとしたファンシーショップ。

旺盛な物欲をそそるたくさんのかわいいものが所狭しと並べられた店内は、照明の加減だったと思うがおぼろげな暖かい色合い。

そこで流れていたのは洋楽。
ただでさえ居心地がいいのにずっと聴いていたいような音楽までかかっているなんて最高である。
で、特に覚えているのがユーリズミックス「Sweet Dreams」だったのだ。

当時の「今」の音というかんじは、聴いているだけで時流に乗っている気にさせてくれた。
ミュージックビデオ(以下MV)でこの曲を知ったのだが、そのインパクトもあってすぐに記憶に残った。




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無機質でいてやや憂鬱な曲調に乗る歌はお経っぽく、輪廻転生の響きあり(!?)。
合間に入るスキャットやCメロ的なところには生々しさが。
ちょっとだけ怖いような、壊れた何かを感じる。

映像の方はというと、ボーカルのアニー・レノックスはさながら男装の麗人といった装いでどこか勝ち誇ったような表情、演劇風の雰囲気。
もうひとりのメンバー、ポーカーフェイスを貫くデイヴ・スチュワートとは風変わりなコンビというかんじで独特。

いろいろと変わる場面、妙な取り合わせ。
会議室、牧場、パソコン(かな?)、牛、スーツ姿で額にビンディー、瞑想……

とにかくシュールな世界観である。


一方の曲、「Here Comes The Rain Again 」。




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これは中学の入学式前日のこと。

私は熱を出した。頭がぼーっとする。
まあ、とにかく寝ていよう。寝れば良くなるだろう。

ということでその日はずっと寝ていたが、夕方の洋楽情報番組を見たいという気持ちは安定してギラついていた。
まだしんどいが執念で起き出し、茶の間にへたり込む。

そのときのオンエアがユーリズミックス
特集で全編ユーリズミックスのMVだったと思う(15分番組だったが)。
「Here Comes The Rain Again 」が印象深かった。

あえて感情を低く抑えているかのような歌い方は後半、少しだけ冷静さが保てなくなっている(!)。

映像の中の荒涼とした風景からは寒さと寂しさが感じられ、だからこそキャンドルとランタンの灯りで束の間でも安らぐイメージ。
シリアス調ではあるものの、淡々とカメラを回すデイヴの存在などないみたいに自分の世界を繰り広げるアニー、という見方をしてみるとなかなか痛快。


番組を見終えてまた寝床に戻り、体温を測った。
少し熱が上がっている。私は急に不安になってきた。


(もし、このままずっと熱が上がり続けたら……)


私の人生は12年で終わってしまうのか。
中学生になることなく。新調した文房具を使うこともなく。
最後の曲はユーリズミックスということになるのだろうか。
ああ、もっと洋楽を聴きたかった──。


翌朝。

熱は下がり、私は普通に目を覚ました。
悲劇的妄想に関してはこっぱずかしい限りだが、なにか不思議な感覚の思い出ではある。

MVを見ている間、父がそばにいたとずっと記憶していたが考えてみたらまだ帰宅しているような時間帯ではない。
熱でフラフラしていたから父がいたと思い込んでいたのかもしれない。
いや、記憶違い?でも確かに誰かいた(もう誰でもいいよ)。


初めて(勝手に)死を恐れた日はおぼろげで柔らかな暖かい灯りの色と、ユーリズミックスがセットになっている。

Van Halen 「Jump」/「House Of Pain」*1984年の思い出*

初めてファンになったバンド、それがヴァン・ヘイレンだった。

理由は至って単純。
ギターの人(エドワード・ヴァン・ヘイレン)がかっこよかったから。


小学校生活もあと少しで終わり!という1984年、冬か春のある日のこと。

妹が家の外で遊ぼうとか言ってきたのを、

「ベティ見るからあとで」

と冷たく言い放ち(!)、TVの前にスタンバイ。

「ベティ」とは当時見ていた夕方の洋楽情報番組「POPベティハウス」(関西ローカル)のこと。
そんな日に流れたミュージックビデオ(以下MV)が「Jump」で、このときにヴァン・ヘイレンを知ったのだ。

そのときの表示はカタカナで “ジャンプ” バン・ヘーレン。
それを見た感想はというと、「バン・ヘーレンて、ヘンな名前〜」。

まあ、だいたいの事物をヘンだと思うことが思春期の始まりであって(?)。

それはさておき、非常に清浄な空気を感じるキーボードによるリフ、穏やかで心地よいテンポの曲の中、各メンバーを見てどう思ったか。

ドラムの人(アレックス・ヴァン・ヘイレン)はすごくエネルギッシュ。
ベースの人(マイケル・アンソニー)はヒゲをはやしている。
ギターの人はずっとニコニコしている。
ボーカルの人(デイヴィッド・リー・ロス)はちょっと顔が怖い。

こんなざっくりとした印象を持ちつつ視聴を続ける。

目がいくのは主にデイヴとエディ。

デイヴは目立ちたがり屋精神全開というかんじで、なんというか見ているこちらまで恥ずかしくなってしまった。
その、今まで遭遇したことのない系統(そうだろうね)過ぎてどう解釈していいのか戸惑うという意味で。

そのような人の傍らで、とにかく笑顔でいるエディ。
それが逆にそこはかとなく不気味という気がしないでもなかったが、アップに映ったエディを見たらそんなことすぐ吹き飛んだ。


「カッコイイ!」

それだけで全てが丸く収まった次第である。


その後まもなく、たまたまだったのかどうか忘れたがこのMVを見ているときに母もいて、私は画面の中のエディを指して「この人かっこいい」とわざわざ紹介したのを覚えている。

母の感想は、へ〜かわいいな〜とか。あと……ちょっと「野口五郎」に似てるというふうなことを言った。
たしかにかっこいいよりはかわいいだったな。
そして「野口五郎」というのは違うんじゃないかと。


そんなこんなで曲を気に入ったのかエディを気に入ったのか、ともかく「Jump」のシングルレコードを購入。




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アルバムジャケットと同じ天使のジャケットも可愛く(喫煙してますが)、部屋に飾るかんじで立て掛けたて置いたりして。

曲はキーボードが全面に出ていてポップでありつつギターソロもしっかりと組み込まれ、シンコペが気持ちいいリズムの上を奔放に遊ぶように。
ただ、当時の私はそれに続く壮大なイメージのキーボードソロの方によりワクワクしたものだった。

このシングルのB面は「House Of Pain」で、こちらはキーボードのないヘヴィな曲調。




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派手に鳴りまくるシンバル群がイイ感じ、そしてギターソロがめちゃくちゃカッコイイ。
荒野を駆け出す飛び馬の如く始まるソロは自由に思うがままに疾走する!

それが忽然と消えて残るは舞い上がる土煙、そんなところをあとにして遠ざかっていくような渋いエンディング。

2曲とも好きでよく聴いたな〜。
以降、アルバム「1984」からのシングルは出るたびに買って結局4枚全買い。
こんなに買うならアルバムを買ってもいいのではと途中で思ったものの、後には引けず(何の意地だ?)。

そうやって、ささやかにファンを続けた私。
レコード店で見つけた、ロゴがあしらわれた缶バッジをなにげに中学のカバンにつけて行ったり。
本屋ではエディとデイヴが表紙の雑誌( ミュージックライフ1984年10月号) を見つけて、でもこういうのを一度買ってしまうと毎月欲しくなってしまうし……十数分ほど悩んだ挙句、ついに何冊かある中からできるだけきれいなのを選んでレジに持っていったり。
あと、初めて買った写真集というのもヴァン・ヘイレンだった。


で、過去の私はエディのことを何か書いていなかったかな〜と当時のノートをめくってみた。
その中から少しだけ。以下、抜粋。


1985年3月24日(日)

エドワード・ヴァン・ヘイレン

この人が私の1ばん好きな人なんですー!
エディはなんといってもカワイイのですよ☆
エディのとくちょうはというと 目 ですね!
優しい目でまつげがながーいんですね〜☆


──なんか、やたらルンルンしてるな(そういう年頃)。
中学1年生終了時期の、びっくりマークと星だらけの楽しそうな文章である。


そしてその後のヴァン・ヘイレンはというとデイヴは脱退してソロ活動へ、残されたバンドはサミー・ヘイガーを迎え入れ。
エディさえいれば他は誰でもいいというわけではなかった私にとってはショックな人事だった。

やはりボーカルはデイヴがいい。でないとなんだか違う。

こういう、自分が好きになった時のラインナップを動かされたくないという感情は結構あるあるだと思う。
いつ、どの地点で好きになったかということもいろいろと人それぞれ。ちょっと興味深くもある。

サミー時代にヴァン・ヘイレンを知ったという人は、デイヴのどこがいいのか全然わからないと言っていた。
サミーの方が歌も上手いし、と。

そうなのか〜そうだな〜と思いつつ、でもやっぱりデイヴのいたあの頃のヴァン・ヘイレンがいい。
聴けばすぐ、その当時の自分の感覚に戻ることは楽しい。

                               
     *


昨年書こうと思っていた記事が、今になってしまった。

エディは……きっと縦横無尽に、ギターで天を翔んでいることだろう──



合掌

エアチェックとカセットテープ −Part2−

カセットテープのこと、続き。

カラ(何も録音していない状態)のテープの録音始めは注意が必要。

透明フィルム部分は録音不可なので、自分でちょうどよいところまで少しだけ先送りしなければならない。
先送りというのは、この辺りから録音出来るという箇所近くに照準を合わせるという作業のこと。

作業といってもなんてことはない。
テープの回転する穴に鉛筆なり差し込んでくるっと回すだけ。
どの辺りまで先送りすればいいのかも、やっているうちすぐ掴めてくるもの。  

または、それをせずテープをラジカセにセットして録音ボタン+再生ボタン同時押ししてテープをよいところまで進ませてから一時停止ボタンを押しておく、という方法も。

この一時停止ボタン、録音停止する直前もこのボタンをまず押してからだとテープにブツッという余計な音が入らずに済む。
しかし、あくまでゆっくり冷静に押す。
でないと今度はそのボタンを押す「ピュッ」みたいな音が入るときがあるから。

一時停止ボタンを制する者、録音を制す。

そんな気がするような、しないような。


それと、テープの記録容量。
用途によってある程度、なんとなく使い分けていた。

80年代当時、アルバムは基本的に46分テープ、曲数がちょっと多い場合は54分テープ。
ラジオでのエアチェック用は60分テープを使っていた。
LIVEなど長めに録るときは74分テープとか。

自分用のBGM 的なお好み(好きな曲セレクト)テープを作るときは90分テープ、友達に「聴いてみて〜」と押し付ける(!)用には60分テープが多かったような。

120分テープは、曲はたっぷり録れるが容量が多過ぎて早送り、巻き戻しする時間を待つのがイライラ。
最後の曲辺りから先頭の曲を聴きたいと思っても、その巻き戻しのことを考えるだけでもういいやとなりがち、あとテープもたるみがち絡みがちですぐ使わなくなった。


で、エアチェックのこと。

前回にも少し書いたが、DJのトーク部分を出来ることなら外して曲だけを録音したかった。
ただ、そんなことはなかなか難しいだろうと思っていたのだが。

段々、目当てのアーティストや曲、興味をそそる特集などを新聞誌面のFM番組表で探すように。
そうするうちにいわゆるエアチェックに向いたような番組というのを見つけるのである。

DJというよりナビゲーターの過不足ない進行、また、しばしば曲と曲のつなぎ目に適度な間(無音)など設けられている場合もあり、これが一時停止または停止するときなどに重宝。
エアチェックしている身としてはありがたい「心遣い」という認識であった。

まあでも、曲終わりに少し重なるように次の曲が始まるケースもあって、そんなときのがっかり感よ(ぜいたく言うでない)。
そしてもちろん、一番は曲に人の声が被らないことである。

ということで、ラジオから録音するときはカセットテープの用意から始まり、使いかけのテープならどこから録るかの位置合わせを、新品のテープでも録音可の位置にしておく。

ラジカセを置くのは部屋の中の最も電波の安定している場所。
周波数を慎重に合わせアンテナの向きを調整し……。
しかし、それらをしたからといっていつも感度良好というわけではなく、その時々で微調整も(手間のかかるヤツ)。

番組開始時間少し前に録音の一時停止状態にしてからラジオをつけて待機、その時を待つ……こんなかんじだったかな?


それからエアチェックというのはラジオからだけではない。
テレビから流れてくる音(曲)をそのまま録るというのもやっていたのだ。

そして、あの定番のあるあるは初回に経験してしまったという。

中1の夏頃のこと。

いつも見ている夕方の洋楽情報番組から初めて何かしら録ってみようとひそかに心躍らせていた私。
しかし、茶の間にあるテレビの前ではジャマが入るのが目に見えているため、2階に置いてあった小型テレビの前に陣取った。

さて録音中、階下からまさかの母の呼ぶ声が。

(なんでこのタイミング!?)

返事をすると自分の声が入ってしまうのでとりあえず無視。
部屋に入ってくるなとの祈りも虚しく、なんか言いながら容赦なく乱入してくる母!
大きなささやき声(!?)で抵抗する私のおかしな様子にもっとなんか言ってくる母!!


──そのとき録っていたのは忘れもしない、ジャーニーのLiveから「Keep On Runnin‘ 」がピックアップされたミュージックビデオであった。



*思い出は母の声と共に……てか録音してたのはこのLive じゃなかったけど。ま、いっか!

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エアチェックとカセットテープ −Part1−

ラジオをただ聴き流していることがもったいなく感じる。

レコードはそうそう買えないからこそ流れてくる曲を捕まえたい。
それに、カセットテープで録音するということにも興味があった。

そんな中1の春。


レコード店に置かれている様々な種類のカセットテープ。
テープについての知識など一切ないということ自体わからない状態で、ウキウキと選んだのはかわいいイラストが描かれている3本セットの、すごく買いやすい値段のもの。

さっそく、ラジオ番組の中からなにか録音してみよう。

今まですり抜けていた音をこの中に閉じ込める!
高揚を感じつつ、テープをラジカセにセットし......。

ところが、録音出来ない。


(え、ええ!?......)


よろしくお願いします!と差し出した手を拒絶されたような心境──。


録音するには録音ボタンと再生ボタンを同時に押さなければならないということを知らなかったのだ。

だからただ録音ボタンだけ押したと思うのだが、それだけ単独で押せたのか、押してもロックされて押せなかったのか、その辺の記憶がはっきりしない。 

まあ、最終的には正しい録音操作に行きついてその日のうちに録音することに成功したのだが、なんで最初から親に訊かなかったのだろう?
うーん。もうそれすらも忘れてしまった。

そう、覚えていることはこのラジカセに、録音ボタンを押せば連動して再生ボタンも一緒に押し込まれるという粋なシステムはなかったということ。


そんなこんなでスタートした我が録音(エアチェック)人生。

当初は「録音する」ということだけで楽しい時期。
だからどんなふうに録音されようが気にしなかった。
曲の途中から録音しようがDJのおしゃべりが入ろうが曲終わりに急にCMが入ろうが。

でもそれは最初のうちだけ。段々と欲が出てきて、曲だけをすっきり録音したいと思うようになる。

とはいえ、基本的に無理だった。
聴いていた番組は、エアチェック向けの番組ではなかったし。
それでもミュージックビデオで見ていいなと思っていた曲などかかると、DJがそろそろ喋り終わるかなぐらいのタイミングで録音開始し、曲終わり辺りで再びDJが声を被せてくるとガチャンと停止するという、いささか乱暴な録り方でお茶を濁していたのである。

そうやって録音したテープ、聴いていくうちに困ったことになった。
曲がガボガボと、水を飲んでいるみたいな聴こえ方になってしまったのだ。
せっかく録った曲が......(空虚)。

それは例の初めて買った3本セットのテープ。
1本目は何かの原因でたまたまそうなったのかなと諦めもついたが、2本目もだめ、3本目など片面も録り終わらないうちから不快な雑音まで入り、曲よりうるさいほど。

結局、その3本のテープとは短期間でお別れする運命となってしまった。

そしてそんな目にあったのに、安かろう悪かろうという学習をしなかった。
私が次に購入したのはまたもやデザインがポップでかわいい超安価なテープだった。

実はこのテープ、レコード店にて一番目に買ったのと迷っていたもの。
このときの私にとって、「かわいい」要素は重要であったから。値段も。
だから次はこれしかない〜!これは絶対大丈夫〜!

──ということで結果、見事に裏切られた。


かわいい絵柄は捨てがたいが中身の方が大事。
しかしながら、そうしょっちゅう買える余裕もないので母にいらないテープをもらった。
曲が入っているけどツメを折っていないから、(上書き)録音出来るということだった。

「ツメ」とは、カセットテープの上部それぞれ左右にある四角い部分。
一箇所だけ本体とつながっていて、それを折り取ると録音不可となる。

だが、折った部分にセロハンテープを貼って覆うと再度録音可。
なんと懐の深い!一度の過ち(?)にも寛大な心で裏技の余地を残してくれているのだ。

そんなかんじで録音して、やっぱりいいやと思ったらその消したい曲の上からまた録音して......。
けど、それをやり過ぎると前に録った曲が新たに録った曲と重なって薄く聴こえたりとかしてたなー。
で、聴き過ぎやらなんやらで結局テープが伸びて再生速度がヘンになったりして(まあこうなればもう笑うしかないんだが。しかし、懲りないヤツ)。

その後のカセットテープジプシーの果て、出来るだけいい見た目で無理なくコンスタンスに買える価格(要するにすぐダメになる系ではないもの)、という方針に落ち着く。
TDKが定番、その後はAXIAに。



*私はノーマル派だったけど

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テープの種類に関してはノーマルポジション(ノーマル)の他にハイポジション(ハイポジ)、メタルとあり、音質も(値段も)この順に上がっていくというものだが私は特に音にこだわりもなく、気軽なノーマルで充分だった。

と言いつつ後年ハイポジにも手を出したが、ちょっと丈夫そう(!)な気がしただけ。
メタルに至っては買ったこともない。


なんか延々とカセットテープのことを書いてしまった。
でもまだあと少し。エアチェックのことも。

ということで次回に続く。

ラジオ再び

小学生の時にはまるでお手上げ、さっさと保留にしたラジオ。


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それが中学生になってあっさり解決した。
それまで家になかったラジカセの出現で。

多分、母が買ったのだろう、いつの間にか家にあった。

とにかく、それまではっきり言って忘れていたラジオ。
なぜ思い出したかというと、私のイメージの中に中学生はラジオを聴きながら勉強するものだというのがあったから。
ある種、憧れだった。だから聴かねばならぬのだ。

ということでそのラジカセをマジマジと見つめることとなる。
電源を入れて適当に触っていたら......すんなり聴けた。
それ自体ラジオなんだから当たり前だが、こんなに簡単なことだったんだ、と。

AMとFMの表示、切り替えもわかりやすかったし。
新聞ラジオ欄でそれぞれの特色もわかったら、やはり選択するのはFMである。

ラジオで外国の歌を聴く......悲願達成の瞬間であった(大げさ)。


以来、ラジカセを私物化した私。

初めて聴いたラジオ番組はFM大阪「ポップミュージックステーション」。



*蘇る空気感!

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*別の放送回

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まさかないよなーと思いつつ検索したのだが、嬉しい結果!
私は84年4月頃から聴き始めたので、この放送の時分はまだ聴いていないのだが雰囲気は同じ。
以下は私の記憶から。


夕方6時から何時までだったかは覚えていないが、たしか平日の連日放送だったと思う。
最新の曲はもちろん、ちょっとだけ前の曲とかも知ることが出来て私には嬉しい番組だった。

メンバーはカトリーナという外国人女性、男性(名前がわからない)*1、かぐやというボイスチェンジャーを使ったみたいなキャラの人。*2

記憶を辿ると、カトリーナは英語で喋り、男性は関西弁で、かぐやは毒舌だったような......。
実はそれほど熱心にやりとりを聴いていなかったのであまり覚えていない。

あ、でも英語での進行なので聴いているうちに聴き取れるようになるかもと淡い期待を抱いていたっけ(そして期待だけに終わる)。
 
ちなみに今でもはっきり覚えているのは、かぐやによるこの番組へのハガキの宛先の歌!
当時のFM大阪の住所にメロディをつけたものだった。*3



──しかし、かぐやって記憶以上に超毒舌でめちゃくちゃガラの悪いおっさんみたいな喋り方だったことに改めてびっくり!!

オンエア曲ではインダストリーというバンドの「State Of The Nation」という曲を、あーなんか聴いたことある〜!という程度に思い出して、こういう思い出し方のときに一番、その当時の空気が瞬時に発生してタイムワープしたみたいな、そんなかんじがする。


さて、また己の記憶をちょっと漁ろう。
この番組の中で聴いたささやかな思い出としてU2「Pride(In The Name Of Love)」のことを。




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すごくよくかかっていた気がする。
記憶が曖昧なのだがとにかくリクエストする人がやたら多くて、U2ってなにか大物バンドで待望の新曲とかなのかな?と感じたのを覚えている(バンド名だけは以前から知ってたけど)。

そしてこの曲。
切れ味鋭いギターの音がクールで、爽快感がなんとも言えない。
ボーカル(ボノ)の、感情をくゆらせて爆発させるような歌い方も胸にぐっとくる!

TVでミュージックビデオを見るより先にラジオで知った曲。
こういうパターンはなかったこともあり、それもちょっと新鮮だった。


こうして、晴れて「ラジオを聴く中学生」(勉強はどこいった)になった私。
ところが、ラジオは日々のルーティーンとしては定着しなかった。

先述の「ポップミュージックステーション」はわりと頻繁に聴いていたけれど。
他はというと、強いて言えば「DIATONE ポップスベストテン」(DJ セーラ・ロウエル)ぐらい。
なんとこちらはセーラによる本格的な英語の発音「デートーン」(ダイヤトーン)しか覚えてない。
楽しく聴いてたはずなんだけどな〜。

そう思い出しながらまた検索してみると......



*貴重な音源!

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番組名のジングルもこれを聴いて思い出した〜!

今聴くと懐かしいしセーラのトークもサラサラと軽快に聴ける。
ただ、中学生だった私はどうもDJのトークというものにさほど興味がなかったようで、それも楽しみに聴くかんじであればもっとラジオに親しんだと思うのだけど、それよりも単に洋楽をもっと聴きたかったのだ。

と、ネガティブなことを書いておいてなんだが、もちろんラジオは私にとって強い味方である。
以降は特定の番組を聴くというより、番組表を見て聴きたい曲のあるプログラムに狙いをつける方式を取るようになったということ。

目的は曲を聴くだけでなく、エアチェックである。

*1:この音源でカトリーナが「マトゥーザ」と呼んでいた

*2:音源の中の若宮テイ子という人のことを思い出せない......かぐやの強烈なインパクトのせい!?

*3:私が覚えているのは音源で聴ける歌とはまた違うバージョンの方

Quiet Riot「Cum On Feel The Noize」*1983年の思い出*

もしかしたら1984年のはじめ頃だったかも。
ともかく、小6の時だったことは覚えている。




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このミュージックビデオ(以下MV)に一目惚れした。
メンバーにではない。
その、メンバーが出ない方の映像に(失礼だなー)。



クワイエット・ライオットのファンらしき青年の部屋。
朝、アラームを止めると入れ替わりに聴こえてきたのは「Cum On Feel The Noise 」。
それと同時に、何やら部屋に異変が。いわゆるポルターガイスト現象?

どうやら悪さをしているのはベッドの上に引っ掛けられている鉄仮面っぽい。
LIVEでボーカルのケヴィン・ダブロウが客席に投げ込んだのを持ち帰ったか。

とりあえずうるさいので(!)オーディオのボリュームを下げようとするが、鉄仮面の呪いがかかり(?)、ロック状態で動かない。
しかもコントロールノブ、巨大化してるし。
気付けばスピーカーも、まるでそびえ立つように。

本体の鉄仮面が自爆するとさらに様相はエスカレート。
部屋の中は嵐のようになり、もうめちゃくちゃ。
もはや悪夢のような状況の中、それでも必死で曲を止めたい青年。
電源プラグを引き抜こうとするも、それも大きく成長していて超困難!


この悪戦苦闘ぶりが見ていてとても面白かった。
だから最後までずっとそのストーリーでもよかったのだ。

結局プラグは抜けたが、目の前に広がるのはなんとクワイエット・ライオットのステージ。

というわけで、ここからはバンドの演奏がメイン。
ちょっと残念(おいおい)。


当時の私の感想は、歌ってる人(ケヴィン)はおじさんだけどすごく頑張ってる、みたいな。
あとの人たちのことはきっと目に入ってない。
中学生になってから、ベースの人(ルディ・サーゾ)の不思議な弾き方とか動きが印象に残ったというのはあるが。


とにかく!

出だしのドラムからもうカッコイイ。
サビの歌メロも親しみやすく、私の心をガッチリ掴んだこの曲。*1

その中で、ギターソロに入る前のつなぎのようなところがシンプルだけど好きだった。
それからもちろんギターソロも。
これがまさしくカラッとして爽やかな風が渦を巻いて、くるくるっと吹き抜けるイメージ。


「わあ、聴いた後もいい歌すぎてなんかドキドキする。なんか、明るい未来が待ってるような気がする〜!」



そう思ってしまったら次に取る行動はこれしかない。
シングル盤を買いに行くこと、である。


さて、私はいつものレコード店へ出向いた。
当然、置いてあるはず。だって「今」の歌だし。

洋楽シングルコーナーにて今回のお目当てを探す。


あれ?ない?......いやいや、絶対あるよ。
見落としたかも、もう一度注意深く......


しかしながら何度探しても、ないものはない。


(うそ、信じられない。なんで置いてないの?)


自分勝手なことを思う私。
あると思い込んでいたものがない衝撃。
仕方ないので店員さんに訊くことにした。



私:「すいません。クワイエット・ライオットの『カモン・フイール・ザ・ノイズ』っていうレコードありますか?」

店員さん:「え?すいません、もう一回言ってもらえますか?」

私:「クワイエット、ライオットの、カモン、フィール、ザ、ノイズ」

店員さん:「クワイエット?」

私:「ライオット」

店員さん:「え〜っと〜、シングル、ですか?」

私:「はい」

店員さん:「クワイエット、ライオット、の?すいません〜、もう一回曲名を......」

私:「(え〜!?)カモン、フィール、ザ、ノイズ」


店員さんはなにか一生懸命、頭の中で探っているみたい。そしてちょっと、困惑気味だった。
私はといえば、次のようなことを思っていた。

......もしかしてクワイエット・ライオットを知らないのかな?
レコード店の人なのに??それに、あるかどうか調べるとかでもないし。
というか、何回バンド名と曲名を言わなければならないんだ。
ちょっと、恥ずかしくなってきた......。


結果、店員さんの答えは「ないです」。


ガクッ!!


明るい未来も何も、半ば放心してそのまま帰路に着いた。

店員さんに訊けばなんでも知っていて、魔法のようになんでも解決してくれるとでも思っていたのだろうな。
店頭になければ注文して取り寄せるというシステムも知らなかった。


ないならそれまで。

妙に割り切った気持ちで数日後、次に買おうと思っていたシングルを代わりに購入した次第。

まあ、そう言いつつ他のレコード店などでもこの曲をさりげなく探してはいたのだが、なぜか発見に至ることなく。
また店員さんに「ない」と言われたらどうしようという弱気で、といってアルバムは買わない主義(値段とリスクが高い)。

そうこうしているうち、買いたいシングルリストでの優先順位は徐々に下がっていき、ついに圏外となってしまった。


この「Cum On Feel The Noise 」を聴くとまずMVのこと、そしてシングルのご縁がなかったな〜ということを思い出すのである。

*1:ちなみにこの曲は英国のバンド、スレイドが73年にヒットさせた曲のカバー

Eric Stewart 「Make The Pieces Fit」

ウィキペディアによると、この「Make The Pieces Fit」は元々10ccのアルバム「Look Hear?」(1980年)のために書かれた曲らしい。
が、最終的にこの曲は同年発表されたエリックのファーストソロアルバム「Girls」(同名タイトルのフランス映画のサウンドトラックでもある)の方に収録された、と。


*「Girls」ver.

Make the pieces fit - Eric Stewart



その後、1982年に発表されたセカンドソロアルバム「Frooty Rooties」にもリミックスバージョンが収録されている。


*「Frooty Rooties」ver.

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1枚目の方は、ボーカルにエフェクトがかかっていないのかな?
すぐそばで聴いているみたいで、それがいいかんじ。

ここでは「Frooty Rooties」バージョンの方の感想を書くことにする。


スキャットのコーラスでのフェイドイン──なにか隠れ家的な劇場の、舞台の幕が上がるよう。

エリックは語りかけるように歌う。
  
穏やかだけどちょっと寂しい。
秋の気配を肌で感じる時みたいに。

でもそれは声の色気に包まれていて、だから冷たくない。
不思議な感覚に惹き込まれ、結局は癒やされる。

やっぱりいいな。この声にこの発音。
心地良さにそのまま寝てしまいそうになるほど。


曲は耳を澄ますうち、静かに心の中に染み込んでくる。

優しさと物憂さが絶妙のバランスで交差する、どこか遠い過去からやってくるようなノスタルジックな音像。

色とりどりな弦の音色の調和、織りなすものひとつひとつが佳くて、個別にじっくり音を追ってみたり。
ほのかな灯りに照らされたようなCメロ(というか大サビというか)の部分が特にじんわりと温かいのも印象的。

そしてオープニングに戻っていくように、フェイドアウトで幕が下りる──。


きれいな小箱の中にスッと収めて大切に持っていたい、そんなふうに思う曲。