洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

10cc 「Don't Turn Me Away」

なんだかんだ書き散らす前に。

エリック・スチュワート(vo.gt.kb)が弾いていたのはフェンダー
ローズピアノ(Rhodes Piano)

私はずっとエレピ(エレクトリックピアノ)とだけ書いてきたが、今後はローズピアノとかローズとかフェンダーローズ、というふうにも書こうと思う今日この頃。


さて。


「Don't Turn Me Away」(邦題「恋の回り道」)、アルバムは「Ten Out Of Ten」(邦題「ミステリーホテル」)、1981年発表の8枚目。


曲はYouTubeで発見。





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動画は当時英BBCにて放送されていたTV番組「Multi-Coloured Swap Shop」出演時のもの。

唐突気味に始まって、でもなんかそれがいい。
テレビのチャンネルを変えていたらパッとその場面に出くわして、そのまま惹き込まれるみたいな感覚。

途中から「Don't Ask」(これも曲の途中から)の演奏映像に切り替わってしまうのがちょっと残念ではあるが、この曲もいいかんじだから結局は一度で二度おいしい。

でもまあ、ここでは「Don't Turn Me Away」の感想だけを。 


優しく美しい音色が聴こえてきただけで癒しがそこはかとなく。
その曲調とエリックの雰囲気、少し憂いを帯びた歌のメロディ、柔らかく聴く者を包み込む歌声……それらがふんわりと調和していて実に心地よい。

もっとも、この動画バージョンにすっかり馴染んでいたせいか、改めてきちんと一曲通して聴いてみたら「なんか違う……」と本末転倒な違和感を覚えてしまったというオマケ付き(コラ)。

あ、だからいやだとかそんなんじゃないよ(ハイハイ)。


一曲まるまるバージョン↓




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こちらのエリック、髪型が少年ニュアンス。

で、当て振りリップシンクがSwap Shopのときより気合い入ってる風。
そういうの、なんとなく、珍しい(!)。


さて、では他のメンバーはというと……。


まずグレアム・グールドマン(ba.vo.gt)。
この曲はエリックがメインなのでサラッと控えめ、でもちゃっかりエリックの横にいる(ちゃっかりってなんだ)。

今作からまたデュオ体制に戻った10cc。
前作までは正式メンバーだったリック・フェン(gt)、ポール・バージェス(drs)は再びサポートに。
ややこしいというかなんというか。

リック、いい人そう。
ポール、髪がストンとキレイ。

ヴィック・エマーソン(kb)はサッド・カフェというバンドなどで活躍していた人。
立ち位置のせいかあまり映っていないがカラフルな服、ファンキーな存在感。

サックスの人は、誰だろう?
アルバムの参加ミュージシャンを調べてみると「レニー・クルックス」とあったけど、映像も御本人なのかな?
とにもかくにもクラシックミッキーのトレーナーがかわいい。

で、曲の感想をあとちょっとだけ。

音と音を丁寧に織りなしていくイントロから前述の感想パートへ、という流れ。

全体の曲調はおしゃれで軽やか。
ホッと落ち着いて聴ける。
エリックの歌声は優しさはそのままに曲が進行するに連れて力強くもなっている印象。

そのエリックの奏でるかわいい音色はアウトロでのサックスとの対比も面白い。

で、サックスソロは大人の安らぎに包まれてゆったりと、そして透明感あるバックコーラスがすごくいい。


さて最後はこの曲の別バージョン。

10ccの40thアニヴァーサリーボックスセット「Tenology」(2012年)に収録されているのがこちら。




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当時のデモ音源とか??
この豪華なセットボックス、持ってないから詳細がわからん……。

アレンジの暫定的なかんじとか、エリックの歌い方がほんの少しだけラフに感じるのとか歌声が大きく聴こえる気がするとか、そういうのがプチ嬉しい部分。
 

ちなみにこういう「別バージョン」を先にどこかで聴いてしまうと、ではオリジナルの方はどんなの?と興味を持ってしまいがち。
YouTubeなどない時代にはこれがまた悩ましかったりしたもの。

この辺りのあれこれはまた今度書いてみようかな。


ということで、ちょっと話が脱線してしまったが、聴くと心穏やかにさせてくれる一曲である。