洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

別バージョン (1)

この直前の記事でほんの少しだけ触れかかった「別バージョン」。
今回はそれをお題に深堀りすることなく(出来ないだけ)、ただ取り留めなく思い出してみる。

まずはいろいろな別バージョンから。


*日本語カバー

初めて接した別バージョンといえばやはりこれだろう。
洋楽の日本語バージョンである。  

といっても歌詞は原詞をそのまま訳してとかではなく、新たに日本詞が付けられ、タイトルは同じだったり違っていたり。

小学生のとき、テレビの歌番組を見ていてアイドルの曲を司会者が紹介するときなど、原曲は誰それ(外国人の名前)と言っているのを聞いてなんとなくそれがすごい格のあることのように思えて、よくわからないけどなんかすごいのかな〜みたいな。

これが洋楽リスナーとなってからの中学生の頃にはカバー曲の捉え方がまた違ってきて、特に大映ドラマにおけるあれもこれも主題歌はカバー曲(と言いつつ、あまり見たことないけど)というのがどうにもカッコ悪く感じるようになっていき、やっぱり聴くべきは洋楽オリジナルの方!とエラそうにほざくようになっていた。

あと、逆パターンというかややこしい思い出として、カバーであることを知らなかったゆえの勘違いというのもあった。
田原俊彦「哀愁でいと」という曲のことなのだが、そのあたりの思い出は過去記事に↓


obachan1971.hatenablog.com




そんなこんなで私が初めて知った日本語カバー曲は何だったかを思い出してみると、おそらくそれは西城秀樹ヤングマン(Y.M.C.A)」(1979年)なのではないかと。
ただ、当時これがカバー曲だという認識はなく、知ったのは後のこと。
オリジナルはヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A」(1978年)である。

多分、この曲のことを母経由で知った……と思う。
母は「ワイエムシーエー」と呼んでいた。
だからもう、それが曲名だと思い込んでいた。

サビで繰り返すところだし、何より子供の心をも大いに掴んだあの振り付けのインパクトはすごかった。
 
で、あとになってそれは「ヤングマン」という曲名だと誰かから訂正されたのだが、私はその人の方が間違っていると思った。

「違うで。その歌、”ワイエムシーエー“ やで」


しかし、その教えてもらった曲名はどうも本当のようだと知ったときはなんだかがっかりした。
そしてやっぱりしっくりこなかった。

「なんで “ヤングマン” ? “ワイエムシーエー” でいいのに!」


……いや、 “ヤングマン” のあとに(Y.M.C.A)ってついてること、今回ウィキペディアを見て知った……。


ま、ともかくオリジナルの方はその “ワイエムシーエー” 、「Y.M.C.A」がタイトルなのだから、本家を知らずともやはりこちらの方がスッと入ってきたのであろう。

後年、その本家のミュージックビデオを見たときには中学生になっていたと思う。

映像の質感に、昔のやつってかんじ〜、とか思ったような気がする。
メンバー6人、皆それぞれコスプレしていたけど全体的に色味が地味?
その中では目立っていたインディアンの人しか目に付かず。

西城版の方が衣装も派手、キラキラと若いパワーがほとばしっていたから、今思えばなるほどこれは「ヤングマン」だわーみたいな。

という訳で、先に知った方に華がありまくっていたせいで(!)本家の方に物足りなさを感じてしまった次第。

でも何より不満だったのは、あの「Y.M.C.A振り付け」を本家はしていなかったこと!(どっちが本家なんだか!)。




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*12インチエクステンデッドバージョン

他にも12インチリミックスバージョンとか、なんかいろいろ呼び方があったように思う。
なんにせよラジオを聴き出した84年、このバージョンは結構かかっていた。
12インチってなんなのかわからなかったけど、なんとなく響きがカッコイイし、こういうの流行ってるのかなと感じた。

で、聴いた感想はというと残念ながら当時の私にはただ曲をダラダラと引き延ばしているようにしか聴こえず……。
イントロが長くてなかなか歌が始まらなかったり、間奏もこれまた長かったりしてついイライラ!

そんな当時の小さい思い出。

ラジオで好きな曲のイントロが流れ、エアチェック出来る!との喜びもつかの間、それが12インチバージョンのときの微妙な気持ち。
でもせっかくのチャンス、つい録音ボタンを押してしまった。


───曲、 長いな…… テープ、足りなさそう ───



回り続けるカセットテープを睨む私。
オリジナルバージョンなら曲が最後まで流れたとしてもなんとか録音出来そうなテープ残量。

でも12インチバージョンでは途中でテープは切れる(終わる)予感。

それなのに録音を続ける。


(なんで12インチ?もう!)


やっていることと気持ちとが矛盾したまま、勝手にモヤモヤ。
そして案の定、曲の途中でテープが切れてようやく冷静に……。


元曲とはまた違うあれこれが施されている発見もあるとはいえ、私からするとそういうのはいらなかった。


(こういうバージョンってディスコで踊る人たちのバックで流す用みたいだし、そういう場では曲を聴くというより曲に乗るみたいな。とにかく曲の雰囲気が長く続けばそれでよいというかんじ?)


そんなフワッとした解釈をした上で、自分には合わないし関係ないなと。


ということでそんな中のひとつ、デュラン デュランの「The Reflex(Dance Mix )」(1983年)を。

しかし、今になって聴くと新鮮。




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*こちらはオリジナル

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……続く。