洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

エアチェックとカセットテープ −Part2−

カセットテープのこと、続き。

カラ(何も録音していない状態)のテープの録音始めは注意が必要。

透明フィルム部分は録音不可なので、自分でちょうどよいところまで少しだけ先送りしなければならない。
先送りというのは、この辺りから録音出来るという箇所近くに照準を合わせるという作業のこと。

作業といってもなんてことはない。
テープの回転する穴に鉛筆なり差し込んでくるっと回すだけ。
どの辺りまで先送りすればいいのかも、やっているうちすぐ掴めてくるもの。  

または、それをせずテープをラジカセにセットして録音ボタン+再生ボタン同時押ししてテープをよいところまで進ませてから一時停止ボタンを押しておく、という方法も。

この一時停止ボタン、録音停止する直前もこのボタンをまず押してからだとテープにブツッという余計な音が入らずに済む。
しかし、あくまでゆっくり冷静に押す。
でないと今度はそのボタンを押す「ピュッ」みたいな音が入るときがあるから。

一時停止ボタンを制する者、録音を制す。

そんな気がするような、しないような。


それと、テープの記録容量。
用途によってある程度、なんとなく使い分けていた。

80年代当時、アルバムは基本的に46分テープ、曲数がちょっと多い場合は54分テープ。
ラジオでのエアチェック用は60分テープを使っていた。
LIVEなど長めに録るときは74分テープとか。

自分用のBGM 的なお好み(好きな曲セレクト)テープを作るときは90分テープ、友達に「聴いてみて〜」と押し付ける(!)用には60分テープが多かったような。

120分テープは、曲はたっぷり録れるが容量が多過ぎて早送り、巻き戻しする時間を待つのがイライラ。
最後の曲辺りから先頭の曲を聴きたいと思っても、その巻き戻しのことを考えるだけでもういいやとなりがち、あとテープもたるみがち絡みがちですぐ使わなくなった。


で、エアチェックのこと。

前回にも少し書いたが、DJのトーク部分を出来ることなら外して曲だけを録音したかった。
ただ、そんなことはなかなか難しいだろうと思っていたのだが。

段々、目当てのアーティストや曲、興味をそそる特集などを新聞誌面のFM番組表で探すように。
そうするうちにいわゆるエアチェックに向いたような番組というのを見つけるのである。

DJというよりナビゲーターの過不足ない進行、また、しばしば曲と曲のつなぎ目に適度な間(無音)など設けられている場合もあり、これが一時停止または停止するときなどに重宝。
エアチェックしている身としてはありがたい「心遣い」という認識であった。

まあでも、曲終わりに少し重なるように次の曲が始まるケースもあって、そんなときのがっかり感よ(ぜいたく言うでない)。
そしてもちろん、一番は曲に人の声が被らないことである。

ということで、ラジオから録音するときはカセットテープの用意から始まり、使いかけのテープならどこから録るかの位置合わせを、新品のテープでも録音可の位置にしておく。

ラジカセを置くのは部屋の中の最も電波の安定している場所。
周波数を慎重に合わせアンテナの向きを調整し……。
しかし、それらをしたからといっていつも感度良好というわけではなく、その時々で微調整も(手間のかかるヤツ)。

番組開始時間少し前に録音の一時停止状態にしてからラジオをつけて待機、その時を待つ……こんなかんじだったかな?


それからエアチェックというのはラジオからだけではない。
テレビから流れてくる音(曲)をそのまま録るというのもやっていたのだ。

そして、あの定番のあるあるは初回に経験してしまったという。

中1の夏頃のこと。

いつも見ている夕方の洋楽情報番組から初めて何かしら録ってみようとひそかに心躍らせていた私。
しかし、茶の間にあるテレビの前ではジャマが入るのが目に見えているため、2階に置いてあった小型テレビの前に陣取った。

さて録音中、階下からまさかの母の呼ぶ声が。

(なんでこのタイミング!?)

返事をすると自分の声が入ってしまうのでとりあえず無視。
部屋に入ってくるなとの祈りも虚しく、なんか言いながら容赦なく乱入してくる母!
大きなささやき声(!?)で抵抗する私のおかしな様子にもっとなんか言ってくる母!!


──そのとき録っていたのは忘れもしない、ジャーニーのLiveから「Keep On Runnin‘ 」がピックアップされたミュージックビデオであった。



*思い出は母の声と共に……てか録音してたのはこのLive じゃなかったけど。ま、いっか!

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