洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

Pink Floyd「Live At Pompeii」(昔の感想)

1990年に書いたビデオ「ピンク・フロイド ライブ・アット・ポンペイ」(1972年の作品)の感想文。
ノートではひらがなを多用しているがそれでは意味がわかりづらいのでここでは漢字に直した。



6月1日(金)

感想(一部)

5/31にP.フロイドのビデオを見る。
まず「Careful With That Axe,Eugene」までを見たけど、なぜか私は見ながら泣いてしまった。
人間の中の、一番深い潜んでいる部分が音楽と共鳴したってかんじで背中が寒くなって。
その部分っていうのが、いわゆる誰もが持っている狂気なのかと….
D.ギルモアは今よりやせてて声がよい。R.ウォーターズの声もよい。

メンバーが夕食とってる姿もきょーみぶかい。
又何よりポンペイという場所がとてもよい。
ロマンとインテリジェンスあふれるビデオっていうか。
スタジオで「狂気」をレコーディングしてるところもすごく貴重なものだし、本当によかった。


6月2日(土)

P.フロイド 感想 (第2部)

「神秘」からを、きのう1人で見た。
ロジャー・ウォーターズが操るシンバルの緊張感ある音色、ニック・メイスンがそれを持続させ、リチャード・ライトのピアノは狂い出したかのように同調し、不協和音を奏でる。
デイヴィッド・ギルモアのギターがさらに「狂気」へと変化していく上でのある種の恐怖を呼びよせる…
特にロジャーが太陽に溶け込んでドラを思いっきり叩くシーンは、まさに神秘としか言いようのないものだった。
私は、なんというか、ただただ圧倒され、ただただ感動しました。

「狂気」をレコーディングしている映像。
デイヴが何回も同じところをくり返すところなんか、興味深く見た。
ロジャーが「スティーヴ」さんのことをしゃべってるとこなんか、キツイなあとも思いながら、でもホンマのことなんだろうし…などと思ってしまい、よくケンカにならないもんだと思ったな。

「ワン オブ ディーズ デイズ」はニックの独壇場ってかんじの撮り方で、「マドモワゼル ノブス」は犬さんが主人公。
犬にマイクもっていったの、リックだったんか。
犬を見るロジャーの顔つきはなんかお茶目(!)で、このビデオの中で唯一、ホッと心が落ち着いて、なごむ曲だった。

そしてラストの「エコーズ パートⅡ」。
またあの緊張感がよみがえる。
バックには「エコーズ パートⅠ」の映像がながれ、その中で黙々とプレイする4人…
古代の神々に取り憑かれたかのような、物々しさをも漂わせて…
4人はだんだん小さく遠のいていき、ポンペイの廃墟、パンクラチオンが広がり、かくしてビデオは終わった。

このビデオで印象に残ったものというと、この遺跡に残された芸術。
噴火口付近を走り来る4人(かばんを持ったデイヴがなんかかわいいna)。
4人が夕食をとってる姿(やっぱフツーの人間なんだな、私と同じ。あたりまえやけど)。
曲のタイトルの表し方。
とにかくすごくよかった。


6月8日(金)

P.フロイド 感想(第3部)

書き忘れてた曲「セット ザ コントロールズ フォー ザ ハート オブ ザ サン」のことを。
東洋的なサウンドに、静かに語りかけるロジャー。
それは、終わることがないかのように続き…なんというか、不思議と私にとって落ち着く曲でした。
ドラムの音もgood。左耳を押さえて歌うロジャーはニール・ショーンのよう(…..)。
リックのサイケなキーボードの音もよい。

さて!むずかしい曲やビデオの感想はここらでおわり。
あとはしょうもないことを書こう。

私、この2、3日でロジャーのことがかわいいと思うようになってしまった。
それまでは別に思わなかったのにna。
デイヴもよーく見るとかわいいし、ニックはなんかコミカルな雰囲気。
リックは、なんとなく、坊ちゃんってかんじだね。
あくまでアップルパイの「真ん中のやつ」を食べたかったリックに「皮のないパイ」を欲しがったニック。
ヘンなコンビ!(?)。

そういえば、「エコーズ Ⅰ」のときにあったひげが、他の曲のときにはなかったリック。
ない方がいい(この人、今もあんまりルックスが変わってないとこがスゴイ)。
デイヴのギターがフィードバックジャンプしたときに見せるあの表情も、かわいいぞ。
あ、それでデイヴは、この時代にしては「もみあげ」がみじかいので少〜し、おどろいた。



──え、デイヴのもみあげのことを雑に取り上げて終了!?
しょうもないことを書こうとあったがほんとにしょうもないことしか書いてないな。

アップルパイの「真ん中のやつ」ってアップル フィリング(りんごの甘煮の詰め物)のことか。
「皮のないパイ」、つまりアップル フィリングだけ。
二人とも具のりんごのみ食べたくて、皮はいらない、と。
うーん、パイ皮作るのってめちゃくちゃ大変そうなのに(そんな問題ではない)。
これを書いた当時、二人が違う好みなのかと思ったけど早とちりだったようだ。
あと、語尾に「na」とか書いてるのはこの時期のマイブーム。
こういうの、年取ってから読み返すとなんでこんな書き方したんだと恥ずかしさと後悔の念がこみ上げてくるのは常ではあるが、まあ若気の至りということで。


このビデオを買うきっかけは高1のときにMTVにて「Careful With That Axe,Eugene」(邦題は「ユージン、斧に気をつけろ」)の映像を見たこと。
おそらく番組内のコーナー、クローゼットクラシックスで登場したのではと思う。

これを見た私はものすごい衝撃を受け、翌日も頭をリセット出来ずに授業中もクラクラしながらこの映像から降りてきたかのような落書きをノートに描いたりしたなー。
ということでそのときの感想が以下。



1987年5月4日(月)

5月3日(日) MTV ピンク・フロイド「ケアフル ウィズ ザット アックス、ユージン」1969年

あのベースを弾いてる人の声はなんだ!?
コワ〜イよ!!めっちゃコワ〜イよ!!動物の鳴き声のマネか!?
とにかくあれは歌とちゃうよな、音楽長かったな〜。
昔のんってカンジ、すご〜くしたぞー!
ベースのヘッド近くにタバコさしてたりして…でも…こーゆー時代に若者じゃなくてよかった…とゆー気がする…あんなん…ねえ〜….!



──要するに、とにかく「怖い」。
その中に理解の追いつかない膨大で深淵なものを感じ、この時代こういう音楽があって、そして若者はそれを普通に聴いていると想像してみたら、おそらく私なんぞ、その世界の中の末席を汚させて頂くことも出来ないはず、と。
この曲からの1969年という、当時の私にとって遥かに昔で想像もつかない響きがやけにシリアスで恐ろしい。
そんな気持ちが最後あたりの文章に表れているのではないか。
……ま、文体は軽いけど。その文中、「あんなん」というのは「だって」、「昔のん」は「昔のもの(映像)」というような意味。

このときの映像は「Live At Pompeii」に収録されているのと同じもの。
MTVで出たテロップ、1969年というのはこの曲が含まれたアルバム「Ummagumma」(ウマグマ)が発表された年であり、映像は上記の通り1972年である。
しかしそのことを知らなかった私はこれが1969年のものと思っていてその気持ちで感想を書いた。
三年の違い。
それを知っていたとしたら感想も変わっていたのだろうか。


この感想文の最後には〈おまけ〉としてこんな文章が書かれていた。


今日のマイケル富岡はエラく明るかった。
なんかエエことでもあったんか?



──ピンク・フロイドといつもより明るかったマイケル富岡
味な取り合わせ(!?)である。