小学生の時にはまるでお手上げ、さっさと保留にしたラジオ。
それが中学生になってあっさり解決した。
それまで家になかったラジカセの出現で。
多分、母が買ったのだろう、いつの間にか家にあった。
とにかく、それまではっきり言って忘れていたラジオ。
なぜ思い出したかというと、私のイメージの中に中学生はラジオを聴きながら勉強するものだというのがあったから。
ある種、憧れだった。だから聴かねばならぬのだ。
ということでそのラジカセをマジマジと見つめることとなる。
電源を入れて適当に触っていたら......すんなり聴けた。
それ自体ラジオなんだから当たり前だが、こんなに簡単なことだったんだ、と。
AMとFMの表示、切り替えもわかりやすかったし。
新聞ラジオ欄でそれぞれの特色もわかったら、やはり選択するのはFMである。
ラジオで外国の歌を聴く......悲願達成の瞬間であった(大げさ)。
以来、ラジカセを私物化した私。
初めて聴いたラジオ番組はFM大阪「ポップミュージックステーション」。
*ポップミュージックステーションに内包。こちらはかぐやが大暴れ!
www.youtube.com
まさかないよなーと思いつつ検索したのだが、嬉しい結果!
私は84年4月頃から聴き始めたので、この放送の時分はまだ聴いていないのだが雰囲気は同じ。
以下は私の記憶から。
夕方6時から何時までだったかは覚えていないが、たしか平日の連日放送だったと思う。
最新の曲はもちろん、ちょっとだけ前の曲とかも知ることが出来て私には嬉しい番組だった。
メンバーはカトリーナという外国人女性、男性(名前がわからない)*1、かぐやというボイスチェンジャーを使ったみたいなキャラの人。*2
記憶を辿ると、カトリーナは英語で喋り、男性は関西弁で、かぐやは毒舌だったような......。
実はそれほど熱心にやりとりを聴いていなかったのであまり覚えていない。
あ、でも英語での進行なので聴いているうちに聴き取れるようになるかもと淡い期待を抱いていたっけ(そして期待だけに終わる)。
ちなみに今でもはっきり覚えているのは、かぐやによるこの番組へのハガキの宛先の歌!
当時のFM大阪の住所にメロディをつけたものだった。*3
──しかし、かぐやって記憶以上に超毒舌でめちゃくちゃガラの悪いおっさんみたいな喋り方だったことに改めてびっくり!!
オンエア曲ではインダストリーというバンドの「State Of The Nation」という曲を、あーなんか聴いたことある〜!という程度に思い出して、こういう思い出し方のときに一番、その当時の空気が瞬時に発生してタイムワープしたみたいな、そんなかんじがする。
さて、また己の記憶をちょっと漁ろう。
この番組の中で聴いたささやかな思い出としてU2「Pride(In The Name Of Love)」のことを。
すごくよくかかっていた気がする。
記憶が曖昧なのだがとにかくリクエストする人がやたら多くて、U2ってなにか大物バンドで待望の新曲とかなのかな?と感じたのを覚えている(バンド名だけは以前から知ってたけど)。
そしてこの曲。
切れ味鋭いギターの音がクールで、爽快感がなんとも言えない。
ボーカル(ボノ)の、感情をくゆらせて爆発させるような歌い方も胸にぐっとくる!
TVでミュージックビデオを見るより先にラジオで知った曲。
こういうパターンはなかったこともあり、それもちょっと新鮮だった。
こうして、晴れて「ラジオを聴く中学生」(勉強はどこいった)になった私。
ところが、ラジオは日々のルーティーンとしては定着しなかった。
先述の「ポップミュージックステーション」はわりと頻繁に聴いていたけれど。
他はというと、強いて言えば「DIATONE ポップスベストテン」(DJ セーラ・ロウエル)ぐらい。
なんとこちらはセーラによる本格的な英語の発音「デートーン」(ダイヤトーン)しか覚えてない。
楽しく聴いてたはずなんだけどな〜。
そう思い出しながらまた検索してみると......
*貴重な音源!
www.youtube.com
番組名のジングルもこれを聴いて思い出した〜!
今聴くと懐かしいしセーラのトークもサラサラと軽快に聴ける。
ただ、中学生だった私はどうもDJのトークというものにさほど興味がなかったようで、それも楽しみに聴くかんじであればもっとラジオに親しんだと思うのだけど、それよりも単に洋楽をもっと聴きたかったのだ。
と、ネガティブなことを書いておいてなんだが、もちろんラジオは私にとって強い味方である。
以降は特定の番組を聴くというより、番組表を見て聴きたい曲のあるプログラムに狙いをつける方式を取るようになったということ。
目的は曲を聴くだけでなく、エアチェックである。