洋楽クラシックロック雑記帳

懐古趣味の70年代、大体リアルタイムの80年代を中心に思いつくまま。ほぼ備忘録

Ratt あれこれ (3)

ラットに関して目が眩(くら)んだかのようになっていた私。
その勢いでとある雑誌に手を出してしまう。

BURRN!」である。


話が逸れてしまうが私は初め、なぜかBURRN!が何なのかよくわからなかった。
中1だった1984年、洋楽情報番組「POPベティハウス」を見ていたところ流れてきたのがそのBURRN!創刊号のCMで、それで知ったのだが。


(本……なにかすごいことのCM……?)


男性のナレーションは早口で内容がよくわからなかったような記憶。
そして表紙のオジー・オズボーンは知っていたが隣の人(ギターのジェイク・E・リー)は知らなかった。

でもそのあとまもなくして買った音楽雑誌「MUSIC LIFE」の広告にも載っていて、それでとにかく専門的な雑誌のようだと理解した次第(遅〜)。

以来CMは毎月流れ、いつも同じ曲がかかっていて「バーーン!」って歌っているからBURRN!のために作ったテーマ曲だとずっと思ってたな〜(曲はディープ・パープルの「Burn」 で、テーマ曲として作られたのではない。念のため)。
初期は関連バンドのミュージックビデオが一瞬だけパッ!と映し出される構成のものもあってそれがかっこよかった。

そのうち、和装なのに鋲打ちリストバンドは外さないところに信念を感じるロブ・ハルフォードジューダス・プリースト)が表紙の1985年1月号に興味津々で買ってみたくてしょうがなかったりしたのだが、もうすでにMUSIC LIFEを買っていたし懐事情のことを考えるときびしい。

大体、MUSIC LIFEの記事内容にも99%ついていけてないのに専門誌だなんて身の程知らずもいいところ。
それに一度買ってしまうとズルズルと……なんてことになる恐れも。

そうして自分を戒め、ここはグッとこらえて物欲をコントロールすることになんとか成功していた。


……なのに。


ラットが表紙なんて。


ひどい!目の毒(いい意味)すぎる!
神は何ゆえ私に試練をお与えになるのだ!?




そんなわけでいつものように物欲に負け、85年BURRN!6月号を買ってしまった。
これ一冊だけ……というこれまたいつもの言い訳をして(そしてやっぱりその言い訳は守れず)。


めちゃくちゃ長くなったが要するにBURRN!を買うきっかけとなったのはラットであるということを言いたかった。


さてさて。

今回はラットのことを書いた昔の文章を引っ張り出してきてズラズラ並べてみようかと思う。

まずは1986年9月5日(金)に「TOKIO ROCK TV」で見たラットで、映像は85年3月に初来日したときのもの。
詳細は覚えていないし確信もないが、9月5日の放送内容としては「以前来日したアーティスト、バンドの放送回を振り返る特集」とかだったのかな??
まあ、それが何組かあってその中のひとつがラットだった。



1986年9月10日(水)

☆えー、これは9月5日(金)に「ROCK TV」で見たのんのかんそうコーナーですかなー。
まあ、かんさつです!

RATT ー  1985.3

スタジオにいるメンバー達は◯✕のついた棒をビラビラさせて例のごとくギャーギャーやってました(ウォーレンはやってないよ)。
前の席に左からロビン、スティーヴン、左うしろからボビー、フォアン、そしてウォーレン。
つまり、おとなしい(?)ウォーレンさんは1ばんはしっこだったのでした。

それで日本のミュージシャンのプロモ・ビデオを見せて、ラットが◯か✕かを決めるのんをやってたのですが、まずはサザンオールスターズ
なぜかみんな、「ウンウン」と◯。
みんなキャピキャピ。

次、チェッカーズ
ロビンなんてこの「ギザギザハートの子守唄」にノッていたんですよー!!
で ボビーをのぞいた4人はなにげない顔で◯。
ボビーは本気で「ノー ノー」。

で、次はラウドネス
さすがに全員、元気よく◯〜〜!!ウォーレンさんも親指立ててました!

お次は佐野元春
これには、みんな「どーするー?」ってなカンジでした。
で、またもやボビーは✕。
ティーヴンは✕だったけど◯にしてしまった。
「これでイイかー」ってなノリで。
ロビンは✕。フォアンは◯にしたり✕にしたり悩める少年(!?)だったよう。
ウォーレンは、「✕にしたら悪いから、いちおう……」という様子で静かに、しかも無表情で◯にしてた。

ハチャメチャやなあ。
でも、突然日本のビデオなんか見せられてわけ分からんかったりして。
ま、とにかく、スティーヴンが1ばん目立っとったのは、言うまでもない事実ですな。

このあと、ラットのビデオ「バック フォー モア」を見れてしまった!!
今日が最初で最後かも分からんけど、とにかく、見れたんやもん!
かんそうをかいてみようか!


直後のかんそう

わ〜 なんだこれは!めちゃこ古いのんやんか!うれしいやんか!
ティーヴンなんか昔から決まったポーズでしたー。
ウォーレンは昔の方がケバくて、よく動いてて、とてもよかった。…のになあ。
あのころはリキんでたんかな。


ちょっとしてからのかんそう

小さなスタジオか倉庫みたいなところでプレイしてて、ロビンがおもちゃ(!?)のような生ギターをひいてるとこから始まるのです。
いやあ、みなさん、とてもすてきなかっこうをしてました!
ウォーレンはとくに良かった!動きがはつらつとしてたもんね!

ティーヴンはずーっとおんなじ。落ちついているんですかね?
ロビンもそう。かわってない。フォアンも、ボビーも!
ただ、ウォーレンだけが、今は前のように、活発じゃないと思った。
今でもそう思うけど。
ウォーレンは、今は、ステージでもふだん着みたいだもん。

でも、「バック フォー モア」の、このビデオの中では、今とは別人のようにワイルドでしたよ!
本当に本当に、カッコよかったですよ、ウォーレンさん!
目もバッチリメイクしてて髪はまっくろ。
頭にまいてた布っきれがやけに印象的でしたー。
服も、しっかりハードロックしてたし。
動きは5人中、サイコーだった!!

このビデオ、ロビンのガールフレンドも出てんですってー。
これ、「ウォンテッド マン」の前にとったのカナ?
なんかそんなカンジ。で、この後、ラットはますますビッグになっていったのですねー。

…でも、これ、あのミニLPのんとはちがうなあ。
「情欲の炎」のんかな?あんまり変えん方がよかったのに。
ミニLPのんが絶対イイ!


ーおまけー ウォーレンさんに言いたい!


あのですねー、私の考えですけど、言わせてもらいますっ。
もっとメイクして下さい。目のまわりをもっと黒くして下さい。
ヘアもサラサラはちょっときれーすぎると思います。又、ブラックヘアにしてほしい。

それと、これが1ばん大切です!
ステージでの動き、ゆっくりしないでほしい!めちゃめちゃ動いてほしい!

ウォーレンさん、前はあんなにかっこ良かったじゃー、あ〜りませんか。
ギターをふりまわして腰をくねらせてくれー!
コスチュームもあんまりきれーくなりすぎないで!
これはラット自体に言えることだけど、クリーンすぎたらラットンロールじゃなくなってしまう!
ステージでくつろがないでよー!そんなことないと思うけどねー。



一口かんそう


ティーヴン パーシーについて

自信満々ってかんじです なんかこう とてもゴーカイで しかもにぎやかで まとめ役ってふんいきも コワイモノナシ!ってかんじ!


ロビン クロスビーについて

どっしりとした印象を与えたロビン とっても風格がありました
まだ若いのにね 内に秘めた何かがあるってカンジでステキです


ボビー ブロッツァーについて

ワーワーと大口をしょっちゅうあけてたボビーは明るさ1ばん!
サービス精神おーせいです なんかとてもハッキリしてるって思いました


フォアン クルーシェについて

わりとおとなしい人だなあってかんじ
ステージであんなに激しいアクションをするのにね
でも 暗くない!


ウォーレン デ マルティーニについて

ちょっと無口っぽいなあって なんかはずかしがりやのような人
けっきょく 余計なことはしないタイプね…



──こうして過去の文章を読んでみると、おまえはウォーレンの何なんだ!?というくらい、やたらウォーレンのことを気にしている。
ウォーレンから官能的で妖しい雰囲気がなくなったことを執拗に嘆いていて、それを勝手にラットの危機として捉えており、要望文めいたものを書かずにはいられない気持ちだったのだろう。

これを書いた時期のラットはビジュアル的にデビューの頃よりも垢抜けて変な言い方だが普通に小綺麗になっていて私はそれがちょっと不満だった。
勝手なもので元々は初期のビジュアルが嫌だったくせにファンになると今度はクリーンすぎてもダメとか言い出すという……。

あと、ラットの中ではボビーが一番好きだったけどこの頃にはすでにそういうのは落ち着いていたためか、ボビーのことは取り立てて書いてないな。

そして「Back For More」。





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演奏してる場所は倉庫とかではなくてクラブ(ライブハウス)かな?
とにかく当時は家にビデオデッキがなかったので、視聴しながらの感想走り書きや直後の新鮮な記憶をたどりながらの感想文。
で、このミュージックビデオを「すごく昔」の作品として書いているのが今からすると妙な具合。
1984年発表の1stアルバム「Out Of The Cellar」(邦題:情欲の炎)からの曲なので当時からしてもそんなに昔ではないのだが、中学生の感覚では二年前でもすごい昔だったような気はする。

それとこのときはまだ1stを未聴で、メジャーデビュー前のミニアルバム「RATT」(1983年)の中のこの曲(アレンジが違う)しか知らず、しかも好きな曲だっただけに少し混乱しつつもこの1stアルバムバージョンに不服そう。





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それはそうと若い頃の文章は方言がだいぶ入っているが特に「のん」っていうのを便利遣いしてるな〜。
ここでは「もの」、「〜というもの」というかんじで遣っている。
あと「めちゃこ」、「めちゃんこ」を早くしただけっぽいけど、こんな言い方してたのか〜。
意味は今も使う「めっちゃ」(すごく)と同じ。


というわけで過去の感想文をいくつかズラズラ並べるつもりが長すぎて一回分だけになってしまった。 
残りはいろいろまた次回。